ZINEフェス吉祥寺ありがとうございました!

2025年11月15日(土)に、吉祥寺パルコの屋上で開催された吉祥寺ZINEフェスティバル(通称:ZINEフェス吉祥寺)に参加してきました!!

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いや〜!楽しかった……と!感想を書く前に!お詫びを!させてください!!

前回のブログで「ブースは公式から発表がありましたら、このブログとTwitterにて改めてお知らせします!」と書いておきながら、結局何も更新しないままイベントを終えてしまって本当にすみません……。

バタバタしていて完全に失念していました……申し訳ない……申し訳ない……。

ZINEが出来上がるのがあまりにギリギリすぎて、てんてこ舞いなイベント参加ではありましたが、結果として「出てよかった!」と胸を張って言えるほど楽しい一日でした。ということで、ここからはZINEフェス当日のことや、持って行った本のことを軽く振り返っていきたいと思います。

当日のこと

イベント当日の朝

当日は家を出る5分前まで本の印刷をしていた。というのも実はイベントで販売する予定のZINEの文章が出来上がったのが当日の深夜2時。そこからレイアウトを整えたり表紙の絵を描いたりして、やっとの思いでなんとか家を出る30分前に印刷設定までたどり着けたのだった。

どうにか本文ページと表紙の印刷は終えられたものの、何度シュミレーションしてもホチキスで留める時間がない。仕方ないので製本作業は会場でやることに決めてシャワーを浴びる(前日は切羽詰まりすぎて、風呂にすら入れなかった)。

大急ぎで浴室を出て、髪を濡らしたたまま荷物を鞄に詰めていたら、見かねた夫が何か手伝うよと申し出てくれた。「ありがとう!本当にありがとう〜」と何度も言いながら脱衣所に走って、髪を乾かして、また走ってリビングに戻ると、そこには夫の手で段ボールやワイヤーネットが完璧なバランスでくくりつけられたキャリーがあった。「これでいい?」とはにかむ夫を見て、この人と結婚してよかった〜〜〜!!!と強く思った。

その後は必要そうなものはとりあえず全部カバンに詰めて(本当に必要なものか考える時間すら惜しかった)、コーヒーをガブ飲みして無理矢理アドレナリンの分泌させて、猛ダッシュで家を出る。もちろんすっぴん。ウキウキやドキドキを感じる余裕すらない朝だった。

現場到着〜設営

集合時間ぴったりに、会場である吉祥寺パルコに到着。

運営側から「到着した人から会場設営の手伝いがある」と聞いていたのだが、私が屋上についた時点で全ての用意が完了していた。もっと早めに到着した人が全部準備してくれていたのかな。ということで、気合を入れて腕まくりをしていた袖をニュートラルな状態に戻して出店準備に取りかかる。

ブースの設営をサササッと完了させたら、あとはひたすらにホチキスを持って製本作業。ある程度在庫が作れたところで自分がすっぴんなことを思い出して化粧をしていたら「あの、藤野さんですか?」と声をかけてくれた人が。え!?!?そ、そうです!?!?!と答えると、なんと同じくイベントに出店していた 町田町子 (id:shiosu39) さんだった。今まで何度もブログを読んでいた人に実際に会えて超超超嬉しかった。テンションと体温が上がってホカホカになっていたら、そろそろイベント開始です!というスタッフの声が聞こえてくる。

イベント中

12:00〜15:30

正午ぴったりにイベント開始。どんどん人がやってくる。

私は今日はきっとそんなに忙しくならないだろうという予想をしていて、それは10年前に文学フリマに出店したときに、5冊くらいしか売れなかったという記憶から導き出されたものだったのだけれど*1、その予想に反してガンガン私のブースで足を止めてくれる人がいて、サンプルを手に取ってくれ真剣に読んでくれて、そして購入までしてくれる人が多くて本当にびっくりした。予想外の展開すぎて、嬉しさよりも先に驚きが来た。あと焦り。せっかく私の本に興味を持ってくれる人がいるのに、肝心の在庫がないと売れないよ!と思って、一心不乱に手を動かした。

というわけで、ひたすら本を作り、ブースに人が立ち寄ってくれたら話しかけ、また本を作って、前を通った人に挨拶をして、テイクフリーのおみくじを作って……の繰り返しをしているうちにどんどん時間が過ぎていった。

とにかく忙しくって、ご飯を食べる余裕どころか会場を見て回る時間すらなかった。15時くらいに「そういえば町田町子 さんは早めに撤収するって言ってんたんだった!!」ということを思い出し、走ってブースに行くなどした。間に合ってよかった〜!

15:30〜17:00

このくらいの時間から、だんだんと人の出入りが落ち着いてくる。会場の空気がまったりとしてきたのと同時に急に眠気が襲ってくる……。

隣のブースの人と「寒くないっすか!?」という話をしたり、夫が差し入れてくれたご飯を食べたりしたりして必死に起きていたのだけれど、16時を過ぎたくらいからはもういよいよ製本をする元気もなくなってしまい、ただただぼーっとしていた。

売り子をする元気もなくなってしまって、テイクフリーのおみくじを一番いい位置に置いて、呼び込みも最低限にして、とりあえずブースの中に座っていた。もう帰って寝ようかな……と思っていたところで、友だち夫婦が買いに来てくれて一気に目が覚める!

わざわざ会いに来てくれた嬉しさでテンションが上がりすぎて変になってしまい、「私!昨日寝てなくってさ!今夜お酒を飲んだら酔うのが超早いと思う!!めっちゃ盛り上げられると思う!!だから終わったら飲みに行こ!!」というヤバすぎる誘い文句で飲みに誘った。ヤバ。

撤収

17時にイベント終了。スタッフの人の「これにて終了です!」というアナウンスに拍手をしたところで急に肩が軽くなって、自分が緊張していたことに気付いた。そして、ようやくここで多くの人に自分の本を手に取ってもらえたことに対する嬉しさがわいてきた。出店してよかった、在庫があまり残らないでよかった、無事イベントが終わってよかった、よかったことばかりが頭に浮かぶ。朝はあんなに大変だったのに。

その後は時間との戦い。真っ暗になる前に、片付けを終わらせなくてはいけない。

11月なので、17時といえど前にいる人の表情がわからないくらいには暗い。明かりがない中、鳥目の私はシルエットしか見えない段ボールはめちゃくちゃに畳んでキャリーにくくりつけ、レジャーシートの上にあるものを全て箱に放り込むようにして撤収作業を進めた。

17時半になるころには、あたりはもう真っ暗。なんとか全ての荷物を鞄に詰め込んだので、スマホのライトで周囲を照らして忘れ物がないか確認。正直あまり見えない。が、多分大丈夫だろう……。

キャリーを引いて、両隣のブースの人に挨拶をする。返事は聞えたけど、暗過ぎてもう表情はわからなかった。こんな暗闇でさよならの挨拶をしたのって、いつぶりだろう。非日常的なことは何でも楽しく思える。

あー楽しかった、と思いながらパルコを後にした。

持っていった本

販売したZINEのことも書こう!今回持っていった本は2冊でした!!

どちらも自宅のプリンターで印刷したものを、市販のホチキスで綴じたコピー本です。

先述した通り、会場で製本したできたて本をその場で売るスタイルでやっていました。だいぶライブ感のあるブースだったと思う。

『夏は祭りの季節』

日記本です。

私はこのブログ以外に、紙のノートやPCのテキストエディタやらに誰にも見せないブログを書き留めているのですが、そこらに散らばった2025年8月の日記を見返してみたら、毎週末のお祭りに行っていて面白かったのでまとめて本にしました。

この本の見所は、娘にとっての祭りのメインイベイトが変わっていくところ。

最初は祭りといえば出店でスーパーボール釣りをすることだった娘が、とあることがきっかけで盆踊りにのめり込んでいくようすを書いています。

『スカッと系シナリオライターやってました』

ジャンルとしてはノンフィクション??になるのか?

過去にやっていた仕事、「スカッと系マンガのシナリオライター」について書きました。

私がなんでその仕事を始めたのか(これはここに書いちゃってもいいか。娘を保育園に通わせ続けるために始めました)の説明から始まり、だんだん自分の性格が悪くなっていくのを自覚しながら仕事を続け、色々あって辞めるまでのことを書いています。仕事の内容や、スカッと系マンガの読者について思ったことなども記しています。

……そう実は私、「スカッと系マンガのシナリオライター」をやっていたんですよ。今年の春まで。

このことね、ブログに書いてなかったでしょ。あまり上品な仕事ではないと感じていたから、仕事をしている間は友だちにも隠していたんですよ。でも辞めてから、もういいや!と思って会う人会う人にやっていたことを話したら、割と関心を持ってくれる人が多くって、「もしかして私って、結構面白がってもらえることをやっていたのかな?!」と思ったので記憶が薄れないうちに本にしました。


これはZINEのおまけにつけていた、スカッと系マンガの悪役一例シート。お渡ししたそばから読んでくれて、その上笑ってくれる人が多くて嬉しかった〜〜!!

絶対に幸せなことしか書いていないおみくじ(テイクフリー)




イベントに参加するなら無料配布物も作らなきゃ!という謎の強迫観念に駆られて用意したおみくじです。全て大吉です。中央の「〜するとさらにいい」というコメント部分はオール手書きです(最初はデータで用意する予定だったけれど間に合わなかった)。

ブースの前を通った人に「無料のおみくじだけでも引いていってください!なんと全部大吉です!!」と声をかけまくっていました。ZINEフェスの人はノリがいい人が多くて、「じゃあ引きます!!」と言ってくれる人がたくさんいて嬉しかった。このイベントでは、お客さんとのコールアンドレスポンス(?)がめちゃくちゃ成立できていた印象がある。スルーされないのってこんなにうれしいんだ……*2

あと12時間後にZINEフェスが始まるのに、ZINEが完成しないよ日記(間に合わなくて配布できなかったフリーペーパー)


先述した通り本当にギリギリまでZINEを作っていたので、どうせならイベントの日にやっていたことをまとめたら面白いんじゃないかと思って作り始めたペーパーです。

何時に何をやった、というものを記録したものなんです……が、完成させることができず、結局配布できませんでした〜!!ハハハ〜〜……!!

これを作り始めた0時頃は、「きっと多分7時くらいには『やっと完成!間に合ってよかった〜』って書けるんだろうな」なんて呑気に考えていたんだよな……まさか会場で製本することになるどころか、このペーパーすら配布できないなんて思いもよらなかった……。

ブースについて

ブースの写真を撮影するのを忘れたので(そんなことあるんだ!?)、こんな感じだったよっていう感じのイラストを描きました!

今回のイベントは机や椅子の貸し出しがなく、全て自分たちで持ち込まなくてはいけないということで、段ボールに布を被せて簡易的な机を作っていました*3。床にはレジャーシートを敷いてベタ座りしていました。ピクニックみたいで楽しかった。


これはブースの一番よく見える場所に、朝一番にとりあえず書いて貼り付けた紙(きったなすぎる)。余裕が出てきたら剥がそうと思っていたけれど、結局撤収までそのままになっていた。

嬉しかったこと!

ブログを読んでくれている(そして私もめっちゃ読んでいる) shino (id:tokyosuburbia) さんにあえて嬉しかったです!会話の中で同じ1991年生まれということが判明して、同い年トークができて楽しかった〜〜!!!

あと日記本を買ってくれた人で、娘と同じくお祭りが大好きという人がいて(本のタイトルになっている「夏は祭りの季節」という言葉に共感して立ち止まってくれたらしい)、その人に「サンプルを読んだときに絶対に買おうと思った。買えて本当にうれしい」と言われて、幸せすぎて泣きそうになりました。思わず「私もうれしいです〜〜〜!」と叫んでしまった。いや〜もうあの瞬間、全ての頑張りが報われた気がしたし、私の存在を全肯定してもらったような気分になった。1週間以上経った今でもあのときのことを思い出すとうれしくって体温が上がるし、舞い上がってしまう。そして頑張ろうって思う。

両隣のブースの人と仲良くなれたのも嬉しかった。お互い暇な時間は会話をしたり、無料配布物を交換し合ったりして、それだけでもルンルンだったのだけど、最も印象深いのは私の無料配布物であるおみくじをお客さんが引いてくれたときのこと。お客さんが中身を確認しているときに、右隣のブースの方が「何吉でした?まさか大吉かな?」とそのお客さんに聞いてくれた。お客さんもその質問に「大吉でした!」とにこやかに答えてくれたので、私も思わず「お〜!」と言いながら拍手をしたら、その右隣の方も、反対側の左隣のブースの人も、一緒になって拍手をしてくれた。みんなニコニコパチパチしてて、ちょっとハッピーすぎた。あの瞬間のことは忘れられない。

あ〜〜〜!書きたいことがまだある!どんどん出てくる!けど長くなりすぎるから、ここらへんでやめておこう。なんかもう、嬉しかったことしか覚えていないよ〜!本当に出てよかったです。

今後の予定について

次に、通販を含めた今後の予定について。

今回販売した本は在庫がほとんど残らなかったため、現時点では通販などは考えていません。

ただし今回作成したのはコピー本なので、もし今後私と直接会う予定がある人は言ってもらえればガンガン刷って持っていきます!気軽に声をかけてもらえたらうれしいです〜!

そしてそして次にイベントに参加する予定も今のところない……つもりだったのですが、まだどこかに出たいな〜という気持ちがどんどん湧いてきました。

今回、本当にタイトなスケジュールで本を作ったので、イベント終了後は「もうしばらくはいいかな……」と思っていたんですが、時間が経つと楽しかったことばかり思い出して、参加したい気持ちが日に日に大きくなっています。気持ちの移り変わりが出産と全く一緒。

出るとしたら、またZINEフェスに出たいです。文学フリマも出たいなと思いつつ、参加者の多さを考えるとどうしても二の足を踏んでしまう。……まぁどこに出るにせよ、次は必ずしっかりと告知しますね……。

総括

長くなったけど、最後に総括!!何回も書くけど!出てよかったです!!!

当日の深夜2時ごろ、まだZINEが完成していないことに絶望して「もう出なくていいんじゃないか?カゼをひいたことにして出店やめちゃおうか……」なんて考えが頭をよぎったけれど、それを振り切ってなんとか完成させて、そしてイベントに参加して本当によかったです。

マジでうれしいことしか覚えてない!楽しかったな〜ZINEフェス。

それでは!お立ち寄りいただいた皆様、改めまして本当にありがとうございました!

*1:ていうかこれもよく考えてみれば、今より大幅に来場者が少なかったあの時代の文学フリマで、一般人の書いた小説を5人の方が買ってくれただけでもすごいことだったのかもしれないな……

*2:今まで参加したイベントは、シャイなお客さんが多くて、声掛けをしても苦笑いでスルーされることが多かった

*3:キャンプ用の折りたたみテーブルを持ち込んでいるブースも多かった。見やすくて羨ましかったけど、1人出店だと持ち込むのが大変だろうな〜